鶏の丸焼き(蒸し焼き版)
何かで丸鶏の蒸し焼きをやっているのを読んだか見た。これはやってみたいと思った。クリスマスとか感謝祭にに出てくるような、オーブンでの丸焼きではなく、土の下に鶏を埋めて、その上で火を焚くことで蒸されるのだ。でかい肉、塊の肉。肉を貪り食うのにはもってこいだろう。鶏肉好きだし。
そしてどうせやるなら鶏を絞めて、熱湯をかけて羽根をむしって、首チョンパして逆さにして血を抜き、臓物を取り出して丸焼きにしたいと思った。
とはいえ、それってそう簡単に出来るようには思えない。そもそも、生きた鶏ってどこで買えるんだ?養鶏場に直接行けばいいのか?
まあ何はともあれ、まずは既に死んでいる鶏を丸ごと使って、鶏の蒸し焼きをやってみよう。やるのはもちろん野外だ。写真のような吹雪でもやったよ。
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●1.準備
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ハラルミート。意外と安い。
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▼肉を買う
しかし話はここで一日前に遡る。いきなり肉を焼けるわけもなく、準備が必要だ。業務用食材が豊富に手に入るお店、ハナマサに行き、冷凍の丸鶏を2匹購入。一匹約700円で思ったより安い。まあどこぞの銘柄鶏になると10倍以上になるだろうが。あと、ちなみにこれはハラルミートだった。イスラム教徒にやさしい店だ。
▼解凍する
鶏肉はかちこちだったので、解凍する必要があった。肉をビニール袋に入れたまま、お湯に突っ込み、そのまま一晩放置。鈍器になりうるほどだったお肉は、翌朝になるとぬるぬるぷにぷにな、おいしそうなお肉に変身した。
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腹は爪楊枝で無理矢理とめる。
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▼味付け、詰め込み
鶏の丸焼きといえば、腹の中が空っぽなわけだから、そこにいろいろと詰め物をするのが道理だろう。穴があるのだし。
今回は「にんにく数個、たまねぎ千切り、パン粉、ミックスベジタブル、セロリ、生卵」等をぐちゃぐちゃ混ぜたものを詰め込み、外から爪楊枝で穴を閉じた。適当です。米でもいいというし。あと、周囲に塩コショウをたっぷり振り、擦り込む。
こうして準備を終えたら、鶏をアルミホイルで包む。妄想や思い込みにおけるイメージではバナナの葉っぱ等で包むというのがあるが、そのようなものは残念ながら手に入らなかった。和紙でもいいかもしれない。何となく。
2.焼く
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うめる
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深さ20センチぐらいの穴を掘り、そこに肉を放り込む。
土を穴に戻し、肉がちょうど隠れるくらい土をかぶせる。あんまりかぶせると火が通りにくくなるような気がするので。
そしてその上で火を焚く。出来れば木炭の置き火でじっくり焼きたいなと。
※このへんが難しいポイントで、土のかぶせ方や焚き火の作り方によって、火の通り具合がいろいろ変わる。
当然ながら、火に近い方は火が通りやすく、遠くなればなるほど火力は届きにくい。これをうまい解消しなくてはならない。
筆者の数度の経験では、火が遠すぎて生焼けに近かったり、逆に近すぎてかちかちこげこげだったり、はたまた絶妙な具合だったり、なかなか一定の結果が出ていない。肉を放り込んだ穴の外周にくぼみが残るようにして、そこにも火を置けるようにしてもいいと思う。
あと注意したいのは、土をかぶせずに直火にしてしまうと、炭のにおい・焚き火のにおいが肉に移ってしまう可能性があるということだ。筆者は一度それで失敗した。よって、それなりに土をかぶせた方がいいと思う。まあもちろん、ほどほどならそういうにおいもいいんだが…あんまり度が過ぎるとただ焦げ臭くなるので。
焼いている間は普通に焼肉でもすればよろしい。
3.掘り出す
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もういいのか?手がかりがない
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問題は時間だ。透視出来る諸氏なら問題ないが、アルミホイルに包まれ、火にも包まれているその中の状態を想像するのは不可能なので、火を取り除き肉を掘り出すタイミングは勘にたよざらるを得ないのが正直なところだ。まあ下手というわけだが。最低でも2時間ぐらいだと思う。まあ焼けてなかったらまた焼けばいい。その為にも予備のアルミホイルも準備したいところ。
まあがんばって下さい。
4.食う
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食えんのか
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あとは食えばよろしい。骨からは良いだしが取れるので、安易に捨ててはいけません。
5.経験談
・2004年秋、初めての丸焼き。2匹作って、一つは生焼け、一つは完璧。結構強気に火を作ってもいいんじゃないかと思った。
・2005年末、2回目。吹雪の中、河原で実行。傍から見ると遭難者。2匹焼き、一つはこげこげ、一つは完璧。あんまり火を強くしすぎてもいけないことが分かった。あと、吹雪の時はやめた方がいい。
6.その他
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もう吹雪ではやるまい。多分。
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・檀一雄著「檀流クッキング」に、こういう料理が載っているらしい。でも読んでないのは詳細不明。
でも、どうも石を敷いたりするようだ。そうかー石かー。
・絞めるのもだが、その他の丸焼きもいろいろやってみたい。フィリピンでのごちそう料理は子豚の丸焼きだし、千葉県では牛の丸焼きをやる夏祭りがあるし、丸焼きはいいですよ。羊もいいね。何でも焼きたいだけか。